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第16回「本格ミステリ大賞」受賞記念イベント

第16回「本格ミステリ大賞」受賞記念イベント

第16回「本格ミステリ大賞」受賞記念イベントに行ってきましたー。
以下、トークショーの模様と感想などなど。

久しぶりに行こうかな〜

毎年、参加される作家さんだけはチェックしていました。
で、今年は松尾由美さんの名前が!

甘酸っぱい期になると読み返す小説なんです。いつかサインほしいな〜と思っていたのです。
行きたいけど予約開始時間に電話することができず、混雑状況を友人に確認したら取れたら一緒に予約してくれるとのこと。ありがとう、友人。
友人によると、30分ぐらい繋がらず大変だったそう。も、申し訳ない……

参加前

わたし、なんと場所を間違えました!
なぜか丸善と思いいっていた。今年は八重洲ですね。すみませんすみません。
来年は神保町三省堂だそうです。
開場は11時(スタートは13時)で友人はその辺りに着いているというのに、30分前到着予定で向かい、さらに場所を間違えたせいで10分前到着になったという。でも、焦って乗ったエレベーターでどこかで見たことある人だ……と眺めていた人が今回の主役鳥飼さんでした。
トークショーが始まるまで気づかなかったよ〜。写真で見ていただけではダメだわ。

トークショー開始

司会の佳多山さんが本格ミステリ大賞も16回と言うことで、乱歩賞を調べたら

高層の死角 (角川文庫)

高層の死角 (角川文庫)

(※あれ? ウィキでは第15回江戸川乱歩賞 受賞作品ってなっている?)
それを北村先生に話したら「最近の作品ですね」と言われたとのこと。さすが、北村先生と会場で笑いが起こり、そこからトークショースタートしました(以下、わたしのメモを元に書いているので間違いあるかもです。何かあれば教えていただけるとすぐ直します)。

今回本格ミステリ大賞を受賞した鳥飼さんと浅木原さん。推薦人は太田さんと法月さん。
まずはそれぞれの作品のお話。

鳥飼さん「法月さんの収録『死刑囚パズル』を意識した作品。デビュー15周年の節目の年に取れてよかった」
太田さんが推薦人として本の説明をしてくださったおかげですっごく読みたい気持ちに〜。
この作品はとにかく先入観なく読みたかったとわたしが(<は?)残念に思ったので、話された話は割愛。
とはいえ、この本に影響を受けたと思う、と鳥飼さんが教えてくださった作家は他にチェスタトン山田風太郎。あと、この作品の続編はないけれど、舞台は使えると思っているそうです。

浅木原さん「2015年に同人誌で出した増補版がこんな賞をとるなんて。連城さんの作品を推したい気持ちだけだったので驚きと戸惑いしかない」
法月さん「2年続けて全作品攻略ガイド。去年のクリスティについては共通理解が一般に深まっている中で違った読み方を提案してくれた。一方、連城は一般了解が浸透していない。あとから来た読者である浅木原さんがプロが内輪で暗黙の了解で終わらせているところを『この人は恋愛小説の中でも変なことをしています』と書いてくれたことでミステリのプロも連城を再確認できた。奇跡のような作品」
鳥飼さん「小説部門は候補だから入れなかったけど、評論は浅木原さんに入れた。有名作と後期のものしか読んでなかったけど、他も読みたくなった」
太田さん「幻影城をリアルタイムで読んでいたので連城のデビュー時を知っていた。この人は芭蕉のような人だと言われていたのを確かに、という思っていた。けれど、幻影城から離れていったときに『やっぱりミステリに留まってくれないよな』と見限ってしまった。もったいなかったとこのガイドを読んで思った」

この流れで連城さん愛されているなという話。
法月さん「京大に自分の入学前に講演会に来てくださっていた。綾辻さんは接触したらしい。自分は結局お会いすることはなかった。自分なんかが……と思う。ただ、連城さんがこの席に座っていてもおかしくなかった。本来なら自分たちが一番仰ぎ見ていた人を生前中によぶことができなかった。今回の受賞はその供養になったかと思う」
太田さん「花葬シリーズが一番好き。探偵小説なのに泣いた」
浅木原さん「(すかさず)光文社文庫で手に入ります!」

夕萩心中 (光文社文庫)

夕萩心中 (光文社文庫)

本当だ!
法月さん「『運命の8分休符』収録の『観客はただ一人』のある一行で世界が反転したのが一番好き。他にも連城さんのちょっと明るい作品が味があって良かった」
浅木原さん「ガイドを書くにあたり、本を集めることは苦労しなかった。読むのもレビューを書くのも楽しくて楽しくて。単行本になってない本は国会図書館に行って読んだんですが……苦労はしてないですね。楽しんで書きました」
佳多山さん「浅木原さんは31歳と若いと思うんですが、連城さんのファンは周囲に増えていますか」
浅木原さん「ツイッターで面白いと連呼していたらミステリを読まない人も読んでくれました」

浅木原さんは緊張しているのがすっごく伝わるのに、連城話になると饒舌で面白いかたでした。普段は東方プロジェクトで同人活動をされているそうですが、連城を紹介するために東方プロジェクト+連城で作品を発表したりしているそう。
今は山田風太郎にもハマっているそう。

が一番好きとのこと。今年の山田風太郎はこれにしようかな〜(<一年に一冊山田風太郎を継続中)。
鳥飼さんが「私も全作品ガイドを書いてもらえるように頑張ります」なんておっしゃっていたりして、和やかにあっというまに時間になりました。

ラストに皆さんの予定。
鳥飼さん「7月頭にドラゴンズファンで集まってアンソロジーを出します。7月にポプラ社から野鳥が出てくる人が死なないミステリを出します。あと、戦国時代の本ミスを始めたりしています」
浅木原さん「自分の本は同人誌なので……こういうガイドを出してみたい作家さんは何人かいます。夏コミ2日目、東方プロジェクトで新刊でます」
太田さん「ドラゴンアンソロジー中央公論社でセクメト三部作、秋ごろ単行本予定です」
法月さん「みなさん、たくさん出て羨ましい。今年の8月末、挑戦状だけの小説で一作作ってみました」
佳多山さん「小説推理で頑張って書いている鉄道ミステリが2〜3年後にまとまればいいなと思っています」
……2〜3年後!?

お買いものタイム

このあとあるお宝の抽選券が本を購入することでもらえます。
サイン会は20人の作家さんがいらっしゃるけど、本当に欲しい本だけ6冊購入しました。
凄いかたは両手いっぱい紙袋を抱えてました。うーん、当たる気がしない……

お宝抽選会

芦辺さん千澤さん司会、千澤さんはくじをひくので〜ということでAKB衣装。
「くじをひくわたしのことを嫌いになっても本格ミステリのことは嫌いにならないでください」とおっしゃってましたが、、、
くじは45分で確か36賞品があるので巻いていきますと芦辺さんがおっしゃる通り、すごい勢いで始まりました。
賞品はサイン色紙あり、韓国語訳ののりりんがあったり、ホームズ&ワトソンキーホルダーがあったり、浅木原さんの同人誌があったり。
まー、当たらないよねと思っていたわたしにも

当たった!
三津田さんの原作映画ポスターと篠田さんのゲラ原稿……わたしがもらっていいのか!?

サイン会

総勢20名によるサイン会は……皆川さんのサイン会じゃなかった???ぐらい皆川さん列がすごかったです。
冊数に制限がないのでここぞとばかりに皆川さんファンは積む積む。
一方、著作が少ないかたやデビューの浅いかたはぽつーんとしていることもあり……これはアイドルの握手会会場のようだ。千澤さんの発言はここにかかっていたのか!
それならいっそ全員握手券もあればいいのに〜。

わたしは無事松尾さんからサインもらえたし、大山さんが左利きなのを指摘したら「我孫子さん、麻耶さんと一緒なんです」と聞けたし、大倉さん、鳥飼さんからはイラスト入りサインをもらえたので満足満足。
後悔は大倉さんに「オチケン好きなんです」と言いそこなったこと。いや、だって持っていた本が

しかも、サインに宛名をいりませんと言い続けるので、肩身の狭いこと狭いこと。
サイン本を売る人がいるから疑われているかも……と勝手に思っているせいなんですが。本を読んでいるときに自分の名前なんて欠片も見たくないだけなんだけど言い訳するのもなー。

以上、第16回「本格ミステリ大賞」受賞記念イベント感想でしたー。