カエルほんのめも

ほんのめもです

横浜読書会スピンオフ第五回

横浜読書会スピンオフ第五回に参加してきましたー。
今回の課題書は

リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)

リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)

私は初コナリーです。横浜読書会にはチームコナリーがあって、かなり熱い資料をいただいているのですが、なかなかボッシュを読む暇がなく。そんなときにちょうど読書会で『リンカーン弁護士』をやってくださるというので、ラッキー♪と読み始めました。

リンカーン弁護士』から始まるミッキーのシリーズはボッシュのように長いシリーズにはまだなってなく、現在四冊刊行。翻訳されているので二冊しかないので読み始めに最適!
ただし、続巻の『真鍮の評決』は「ボッシュが登場するのでボッシュを読んでから読んだほうがいい」とチームコナリーの方々から再三注意を受けました。
以下、ネタバレ含みますので要注意。

今回も名札を作ってくださいましたー。

名札職人さん、いつもありがとうございます。
映画の画像がかっこいい! これを見て、そっか、リンカーンってこの車かーと思ったり、ミッキーがこの役者さんではかっこよすぎでは?と思ったり。
また、人数が増えるということで名札入れを追加で作成してくださってました。どの名刺入れも素敵で素晴らしかったです。いつもありがとうございます。
さらに、いつものように幹事さんがまとめ資料作成を。コナリー初心者にとってはとってもわかりやすく、ありがたいです。いつもありがとうございます。

ただ、名札職人さんと名札入れ職人さん、そして幹事さんが「真夏ですか!?」という装いで待ち合わせ場に登場されたときはびっくりしました。
なんのトリックかと思いました。風邪をひきかけでマスク&厚着だった私と並ぶと同じ場所にいるとは思えない感じ。でも、いつもの居酒屋で鍋をつつきながら、みんなで楽しい読書会をしてきました。
以下は本当にネタバレを含むので、そういうの嫌いな人は絶対読まないように!


今回のスピンオフ読書会は過去最多の14人が参加されました。
てっきりテーブルは二つに分けるのかと思っていたのですが、そんなことなく一つのテーブルでまずは自己紹介と『リンカーン弁護士』の感想と今読んでいる本について。

始まる前、私は「これは面白いだけで議論にならないのでは?」といつものように心配してました。けれど、今回もそんな心配無用でした。

■『リンカーン弁護士』の感想でコナリー読書量がわかる!
感想を聞いて、まず意外だったのがコナリーを読んだことある人ほど『リンカーン弁護士』を評価してないってこと。
皆さん、面白くないとはおっしゃってませんでしたが、やっぱりボッシュのほうが面白いと口をそろえてました。コナリーの中ではそんなにレベルが高い本ではないとおっしゃる方もいて、すっごく満足した私はコナリーはどれだけすごい本ばかり書いているの!?と興味いっぱい。
ただ、コナリオンさん(コナリーをすべて読まれている方)が「先の戦争といえばベトナム戦争になるコナリーが今どう読まれるかわからない」とおっしゃっていたのが印象的でした。もう一人いらっしゃったコナリオンさんも「ボッシュは暗いから一冊読んで合わないならノンシリーズを読んでほしい」とおっしゃっていました。もしかしたら、時代とともに追っていかなくてはいけない流行作家なのかも、と思うとすっごくもったいないことをした気分になりました。

一方『リンカーン弁護士』をすっごく面白いと感じた人もいて、それはほぼ初コナリーな人たちでした(そういう人をコナっぱと呼ぶ、笑)。私もその一人です。
金金金の人間だと思われるミッキーが実はそうじゃないことが伝わる素晴らしい物語というようなことをおっしゃる方がいて、アンクレットの謎の答えばかり追い求めていた私とは違うなぁと新鮮でした。深くも読め、ミステリとしても楽しめ、コナリーの入り口にすべき作品に思えました。

つまり、コナリーを今から読むなら
リンカーン弁護士』→『ナイトホークス』→面白かったら『ブラック・アイス』面白くないなら『ザ・ポエット』
がいいかも?
コナリオンさんから読むべきコナリー本の追加資料をいただきましたが、それはなんとネタバレが一部あるというもの!
一体いつになったら読めるのか……

いっそ一気にがっと読みたいなーと思っていました。しかし、コナラーさん(ほぼコナリーは読んでいる人)が「一気に読むのではなく、ボッシュとともに人生を歩んでいくのがいいんだ」と熱く語っていらっしゃって、少しずつ早めに読むべきか?と考え中。
コナリー好きな方は熱く、コナリー愛が炸裂していて、コナリーは愛されているなぁと感じました。

■やくの話
次に話題になったのが訳の話。
私はまったく気にならなかったのですが『リンカーン弁護士』は日本語訳がこなれていないという意見が多数。
例えば、your honorを閣下と訳しているのはどうなんだろう、というような話がありました。あと、会話がぎこちないとか。
わざとではないかという意見もあり、翻訳家のかたに聞いてみたいと話してました。

そして、映画の話。
近くの方たちと映画をやった役者さんたちの話をしてました。
ミッキーにマシュー・マコノヒーはかっこよすぎではないか、ルーレ役のライアン・フィリップは誠実そうではないか、とか。
でも、映画を見た方の感想はかなり好意的でした。すっごく上手くまとめているとか。ただ、ラストが変わっている、いや変わってないという話があり、実際はどうなのか気になりました。

■司法制度や警察捜査
前半多く説明が割かれているアメリカの司法制度や警察捜査の話をしました。
そこがあるため、前半があまり面白くないとおっしゃっている方もいらっしゃいましたが、あんまりよくわからない身としては新鮮。有罪か無罪かではなく、無実か無罪かが根底にあるというのはすごい世界だなーと思います。

実際にリンカーン弁護士みたいな弁護士はいるのか、おとり捜査はありかなどなど、アメリカの制度に詳しい方に解説してもらいました。気になっていたことが解消できて良かった!

■次回の課題本
そんなこんなでコナリーの話が一段落ついたので、次回の課題書の話&横浜読書会の重大発表が。
次回にやりたい課題書を皆で出しあいました。
もうかなり溜まっているのですが、それでもやりたい本の話は尽きないのです。今回は新しい方もいらっしゃったので新しい意見も出て、とっても盛り上がりました。

そんなこんなであっという間の三時間でした。
参加された皆さん、ありがとうございました。